洗物しながら見てたから不正確かも

何気なく見たNHKハイビジョン特集がなかなかの秀作だった。
「世紀を刻んだ歌」をテーマに様々な歌を取り上げ放送した特集の再放送らしい。
今日取り上げられた「Over the Rainbow」は曲の出だしの歌詞を読み解く鍵とし、
アメリカ人の心の歌となった背景や主題歌である映画のおもしろさを
解き明かしたものだったと思う。
その出だしの歌詞は「somewhere over the rainbow」で始まるのだけど
その中の"somewhere"が重要な鍵。
オズの魔法使いでドロシーがこの曲を歌いながらカンザスではない
”どこか”を見つめたシーンのようにアメリカ人はこの曲を聴き同じように
”どこか”を見つめていたことが心の歌となった理由らしい。
例えば第二次世界大戦の時、兵士がこの曲を聞き"Home"を思い出していたように
それぞれのどこかを思い浮かべさせ無意識に思いを重ねてしまう
歌だから心の歌になりえたらしい。そして、この曲は9.11でも流された。
また、個人的な考えだけどそのようなことが映画オズの魔法使い
重要な要素であるとも思う。
ドロシーが「somewhere over the rainbow」と歌いだし視線を遠くへと向けるシーンが
あることで観客は無意識にドロシーへと感情移入し、
現実のカンザスから幻想のオズの国へと簡単に敷居を跨ぎ
オズの国を楽しむことが可能になるから。
ところで、自分もこの曲を聴いて自分の思いをついつい重ねてしまった。
現場へ行けず生りしゃこが見れないどころか
肝心のメディアでさえロクにお目にかかることもない。
グッズで楽しむことも出来るがそれは過去のりしゃこであって今のりしゃこじゃない。
今、彼女がどんな髪型で、どんな笑顔をし、どんな仕草をするのかなんて
自分は全然わからない。
彼女の過去にしか触れられない。
悲しいけど自分にとってりしゃこは思い出すことの出来る、
視線を向けることが出来るだけの虹の彼方の存在なんだな・・・。
しかし、幸運なもので、今、台風が来ているから
ドロシーのときみたいに吹っ飛ばしてふわりと東京にでも(笑)